私の自治体には図書館が5つあります。

自治体の文化的施設といって思いつくのは図書館でしょうか。大きな自治体であれば博物館や美術館もありますが、一般的には図書館がいくつかあるぐらいしか文化的施設はないのではないでしょうか。

子供の時分は図書館に時々行っていました。周りの自治体と比べても結構大きくて、立派な図書館だったのかと、他の物と比べるとわかりました。本棚の感覚が広く、天井も高く、敷地面積が広ーい建物で、本棚も20~30列といった感じ。

私は本を選ぶとき、本棚を全体的に”引いて”見たいので、後ろに立つ傾向がありますが、棚の感覚が狭いと周りの人とよくぶつかるんです。紙芝居が沢山おいてあったのをかすかに覚えています。



 子供が物心つくと、図書館のありがたみがよくわかります。
うちの子はなぜかは不明ですが、本を喜んでたくさん読むので、気付けばずっと、1~2週毎に通っています。

最初は絵本から入門ですが、すらすら読めるので、いつも上限の15冊まで借りてます。2人なので30冊。

文庫本ではなく、絵本なので30冊も借りると結構な重さになって、いつも運搬は私です。

でも嫌ではないんですよ。最初は親が朗読するんですね、これがものすごく大切なことが後になってわかります。

抑揚をつけたり、セリフに感情をこめたり、スピードを変えたり、極論言えばミュージカルみたいにすると、それが数年後に帰ってきます。表情豊かに教科書を音読するようになるんです、小学校にあがってから。

私の時代と違って、今は”音読”が宿題なので、親は子の”音読”を毎日聞いてあげる必要があります。暗記もありますよ。枕草子とか徒然草なんかを音読・暗唱されると、複雑な気持ちになります。

何を意味してるのか私もわかってないのに、大きな声で自信満々なところを見ると、うーん、少し意味を調べてみようなんて思います。平家物語の一説、”諸行無常の響きあり・・・”

なんてのも、小学生がいうセリフではないと違和感ありですよ、ほんとに。これが宿題なので、2週間ばかし続くんですから。


 古い図書館はいいですよ、あのかび臭さと茶色く変色して年季の入った蔵書、身長を優に超える本棚が、すれ違うのも肩が触れ合うぐらいの幅でずらっと並んでます。

蔵書が増えに増えて、所蔵するための苦肉の策なんでしょうね。私が読んだかこさとしさんの絵本、ぐりぐらなんてのが、セロハンテープで補修して何とか原型を保っている様。


 本はやっぱり手にもって読まないと、達成感というか、現実味がなくてダメですね。

大体が200ページちょっとる本をめくりながら、しおりを挟んで、あと半分、あと1/4ぐらいなんて思いながら、あとがきまで到着することができるのはヤッパリうれしいですよ。

見たことはないですが、紙芝居がタブレットで読まれ始めると、ジェネレーションギャップを通り越すはずです、もう時代は変わりすぎた、嗚呼セピア色の昭和よ、何処?


 時代とともになくなるもの、なくなっても良いもの、守り続けていかないと行けないもの色々あれど、諸行無常に消えてはいけないのが図書館ですね。