初夏の釣り
今年は春の釣りは前回の5月釣行の1度だけだった。
アジが数匹ともはや、釣り場に向かう気持ちがなくなるほどの釣果だったが、1週間も経つとうずうずしてくる。
やっぱり、ウキがスパッと消えるあの瞬間と、グングンと震えるあの引きにアドレナリンが出る。
それにしても、釣れないのはつまらない。
かといって、夜釣りにややこしい仕掛けはトラブルの原因。
同じことをしても結果は見えているので、何か出来ることはないか・・・!?
と思って、1つだけトライしてみることにした。
誘いである。
これまでは仕掛けを投入してから潮に流して数分・・・
2~3分も経てばエサはなくなる。
これで釣れないなら、10~15秒ごとに竿を軽く立てて誘いを入れてみよう。
深夜に到着するように、計画してハンドルを握る。
窓を開けっぱなしにすると、外気はまだまだ寒い。
日付をまたぐあたりになると気温も下がるが、湿度も上がる。
こうなると少し肌寒さがぐっと増す。
いつもの経路に新しい道が出来た。
旧道は両側に民家が迫り、道もくねくねしてどうにも危なっかしいが、
そこに信号が全くないショートカットが開通した。
距離委すると2~3kmだが、もう旧道はもう通れない。
そうこうするうちに駐車場に到着。
赤い電気ウキが見える。どうやら先行者がいるらしい。
凪
先行者に話しかけると、なんと撤収するらしい。
夕方から入ったが、夕まづめはダメで、その後の調子が良かったらしい。
へーっ。普通逆だと思うが、本人曰くそうらしい。
20cm弱のアジがツ抜けしているぐらい。
まあ、この時期なら御の字だろう。
釣り座を譲ってもらって仕掛けを投げる。
風はなく、潮も止まっている。凪だ・・・
仕掛けを入れると、湾内から外に向けてゆっくり潮が流れている。
1投目のあたりはない。
2投目からは誘いを何度か入れてみる。
あたりもなく、仕掛けを回収に入ったところでググっと重みがかかる。
値掛かりか?と思ったが、グングンと思い引きが竿に伝わる。
フグのような鈍い重さだが、フグの引きはプルプルと小刻みで軽い。
むしろそれなりに動き回っているので、大きめのアジかもしれないが、何か感じたことのないあたりだ。
半分ほど回収しても、あたりは相変わらず重い。
ウキが直前まで迫り、海面を照らすと背中がなぜか黒い。
アジなら白くキラっと海中が光るが、どうもダークな背中は変わらない。
メジナ? でも長細い・・・
サイズはそこそこあるので、口切れが怖いが、タモ入れするのは躊躇する。
ぐっと竿を立てて目に飛び込んできたのは・・・
メバル?と思ったが、イサキだ。
伊佐木? そういえば露入りしたと効いていたが、旬の魚が釣れた。
サイズもそこそこいい。 後で測ると27cm、スーパーに並ぶぐらいの大きさ。
これはいい、こんなのがつれれば楽しいぞ。
といっても連続して釣れるほどは甘くない。
それから20分ほど経っただろうか。
回収中に小物を感じて、上がってきたのは小さなアジ。
逃がしてもいいが、バケツにキープだ。
そこからは ・・・
相変わらず、誘いお入れながら1~2時間たったころに、ウキがスパッと消えた。
こんなに明らかなあたりは最近ない。
口切れしない程度に小さく合わせを入れてからリールを巻くと、それほどの大きさはない。
竿に伝わるあたりは、アジではないが、そこそこよく動く重たい引き。
2匹目のイサキだ。
1匹なら運もあるだろうが、複数釣れるということは、たくさん釣れる可能性があるということだ。
そうなれば、家族に1匹づつだと後・・・
そこからは朝露交じりに湿気た風が白み始めた海辺をなめていく。
寒い・・・
今日はお手製の赤タンに反応はなかった。
同じエサでは飽きられるかもしれないので、いつも持っていく。
オキアミと赤タンを付けていると、赤タンのみに掛かることもある。
今日はそういう日でなかった。
ここ半年か、1年か、朝まづめは全く釣れない。
なぜか? もちろんわからないが、これほど釣れないのかという程釣れない。
とはいえ、せっかく来たのにこのまま撤収はもったいない。
これまでのカゴ釣りから2ヒロ1本針の遠投で遠目を狙うことにした。
遠くで海面がざわついている。
大きくはないがボイルが沸いているようだ。
何度も遠投するが、ハリスが道糸に絡むばかり。
どうすればいいのか、これでは釣りにならない。
そんな何の変哲もない回収で、あたりを感じる。
ん?
何かついている。 フグではなく泳いでいる。
ウキが見えたが見たことのない流線形の細長い魚が見える。
相手が何かはわからないが、このサイズならばれてもいい。
ぶり抜くと、青物だった。
黄色みがかっているが、ブリだ。20cm程度なのでワカシだ。
小さすぎるので逃がしてもいいが、子供に見せてやろうと持って帰ることにした。
刺身には脂がのっていないので、塩焼きだろう。
すぐに脳天締めと血抜きをした。
それにしても青物はきれいだ。
こいつらは興奮すると黄色み掛かる。
・・・
撤収。
帰り道にお気に入りの魚屋がある。開店時間は10時。
あまり撤収が早いと時間をつぶすのがつらいが、これ以上糸を垂れる気が起きない。
納竿した。
潮の濁りは悪くないが、潮が止まっているのがつらい。
もう少しうねりがないと、なかなか生命感を感じられない。
27cm。
刺身に出来る最低サイズか? 塩焼きなら普通にいけそうだ。
もちろん、脳天締めと血抜きをして鮮度は最高なので刺身にする。
4匹でさみしい限りだが、いつもは釣れない魚なので、結構楽しかった。
次回はもう少し早くでて、イサキを狙ってみるかな。
ちなみに、行きつけの魚屋で同じようなサイズの魚が2匹で400円。
まあ、そんなもんだ。
比べてはいけないんだ。
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