目標は100m 


 前回の釣行で、新たな釣り物の目標が出来た。

夏はシマアジ、冬はヒラメに加え、岸から100mほど遠投をした深場の獲物を狙う。

これまでは3本針、ハリスが60cm程度の仕掛けを50m以上遠投してアジを狙った。

8割ぐらいの力で投げないと、道糸、ウキ、遠投カゴ、仕掛けが1直線になるためか、仕掛けが絡む。

針がカゴや道糸に引っかかる。

それほどの遠投が必要もないので、フルキャストする必要もなかった。


でも、あのターゲットは100m程度先にある駆け上がりの先、深場に潜んでいる・・・


仕掛けは1本針になるため、仕掛けが絡むことは少なくなるが、カゴの中に付けエサを入れて、コマセと同調させる必要がある。



市販の仕掛けではDAIWAのジェットカゴを使っていたが、これが目標だ。

さすがに既製品だけあって機能性が高い。

  1. 撒き餌の排出量調整
  2. 撒き餌が入れやすい本体スロット
  3. 付けエサを本体内に収納し、撒き餌を同調させて放出

おもりが6号、8号あたりを数個持っているが、100mの遠投を目標にすると号数を上げる必要がある。

今回は12号を本命とし、15号も作成する。

50gあたりが目標だ。

2個あれば1個ロストしても、大丈夫だろう。


これまでの遠投カゴ、遠投ウキの作成から、材料入手と作成はスムーズにできる。

なんせ、号数を上げる完成イメージが既に頭にあるのだ・・・


一気に材料入手 

 正直、新たに入手する必要があるものはほぼない。

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しいて言えば、糸のこぎり。これでプラスチックカゴの一部を切断する。

頭の中で出来上がったイメージを並べるとこんな感じ。

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以前作った遠投カゴと比べると、お尻部分にスポンジを入れる予定。

このお尻の上に付けエサを入れるため、針が鉛とカゴの間に挟まらないように隙間を作らないことが重要。

ただ、スポンジっていうのが若干気になるところ。

針が刺さると元も子もないのと、耐久性に疑問


それはさておき、カゴのお尻部分の加工をする。

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お尻側のカゴは挿しエサを入れるだけでなく、着水後にカゴから挿餌が出る必要がある。

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お尻部分を切断して、紙やすりでバリを取る。

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仕掛けの底はハリスを結ぶための輪っかが必要。

ここはいつものようにペンチで力任せに曲げるのみ。

もう一度材料を並べ替えるとこんな感じ。

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そこのカゴで残ったカゴは上部のカゴに挿入することに。

重なったカゴをスライドさせることでコマセの排出量を調整できる。

もあ、穴をあけすぎると挿しエサの針がかかるかもしれないが。



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本命は12号の仕掛け。下段の通り、お尻のカゴの中に10号のおもりを入れて、その下に2号のおもりを加えることに。

それ以外に15号の仕掛けも作成する。上段の通り、15号はおもりのみをカゴのお尻に格納。

おもりは基本的にかごの中に収納したいが、入りきらないものはやはりお尻につけるしかない。

最大のキーはお尻 


 この仕掛け最も大事なところはカゴの底。

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プラスチックとおもりの間に隙間がある。

これでは、挿餌が必ず引っかかる。

かと言ってやはり、スポンジでその隙間を埋めても何かだめだ・・・

完成度が低い。 お尻は何も引っかからないようにつるつるにしないといけない。

やっぱり、お尻は真っ白でつるつる、ぷりぷりがいいんだ・・・


もしかすると、ばっちり合うかも?と重ねてみると悪くなさそう。

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ただし、お尻のプラスチックの内径と蓋の外形が若干違う。

蓋の外形が若干大きく、力ずくで押し込まないとハマらない。

ハマってもすぐに外れてしまう。

これでは、ボンドで接着してもおそらく外れてしまう。

蓋にスリットを入れて、外径を小さくするとスポットおさまる。

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なんかいい、まだ7割程度の作業工程ながら、実用に耐えられるいいものが出来そう。

これで、ペットボトルの蓋がカゴのおもりを完全に覆って底になるため、仕掛けが絡むことは全くない。


ステンレス棒をナイロンチューブでつなぐと・・・

ここで2つ目の工夫。

相手ステンレス棒を途中で切断して、ナイロンチューブでつなぐ。

1本の棒よりも耐久性は下がるか、コマセや挿しエサを入れる時に操作性が格段に上がる

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ステンレス棒との接合力を上げるために、ステンレスの表面をやすり掛けする。

接続するナイロンチューブと棒の接点は長ければ長いほど耐久性は上がるはず。

瞬間接着剤を塗って棒を差し込むが、摩擦が上がった分、思った以上に入らない・・・

2~3kgの大物がかかることを考えると、可能な限り深く差し込みたいんだが出来る限り力いっぱい差し込む。

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これで、仕掛けが1直線に並ぶことなく、くにゃくにゃと曲げられる。

す・ば・ら・し・い・・・

耐久性がどの程度あるのかは実釣しないとわからないが、少なくとも操作性はかなり高い。



DSC_1346

加えて、上部のカゴが2重になっているので、コマセの排出量も簡単に調整できる。

これは、思ったよりもいいものができそうだ。


DSC_1348

すべての部品を結合した。

道糸側はいつもの通り、サルカンとステンレス棒をゴムチューブで接続。

ただし、大物がかかった場合にこの先端部分の耐久性は気になるところ

縫うか・・・

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縫い針に6号のハリスを挿して縫うことに。

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この縫い目に仕掛けや道糸が絡むと元も子もないので、いつもの通り熱収縮チューブで被覆する。

DSC_1352

お尻のハリスを結ぶお手製の輪っかもサルカンを通そうかとも思ったが、すでにステンレスを曲げてしまった後。

こちらも被覆することに。

DSC_1353


最後にカゴのお尻、ペットボトルキャップとの隙間をエボキシで接着することに。

エボキシは接着力の高さといい、液自体が硬化してつるつるに隙間を埋めるので、今回の接着には最適。

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これでお尻の表面に針係するとことは全くないし、ペットボトルキャップが外れる可能性はないだろう。

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こういう試作品を作りながら、店頭の製品は作られるんだろう・・・

今回の満足度は想像を超えた。

100点を目指して120点が取れた。

なんせ、既製品の機能性をすべて満たしている。

  1. 撒き餌の排出量調整 → 上部の2重のスリットで調整可能
  2. 撒き餌が入れやすい本体スロット →ゴムチューブの接続で途中で曲げられる
  3. 付けエサを本体内に収納し、撒き餌を同調させて放出 →ペットボトルキャップで針掛かりは皆無

そして、材料代も格安。これ以上安くは出来ないだろう。

  1. ステンレス棒 入手難易度:☆、40円/カゴ(1本でOK) @DAISO
  2. ロケットカゴ 入手難易度:☆、100円/カゴ @釣り具屋
  3. おもり(10号、15号) 入手難易度:☆、50円/カゴ @釣り具屋
  4. ゴムチューブ 入手難易度:☆、50円/カゴ @ホームセンター
  5. 熱収縮チューブ 入手難易度:☆、10円/ウキ @ホームセンターかネット

全部で200円程度だろうか。


既製品なら800円以上なので、うれしい限り。

まあ、値段よりも遠投のためのおもり調整が自由にできることが大切。


ステンレス棒をゴムチューブでつないだところの接合力が気になる。

なんせ、ターゲットは少なくとも1kg以上で引く力が強いあいつだ。

俗に、”3段引き”といわれる強敵だ。


釣り具屋で大き目のカラー針とコマセを購入。


準備完了、後は実釣あるのみ。行くぞ!!


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