先週は寒い日もありましたが、ここ数日は20度に迫るような暖かい陽気で桜も一気に咲き誇っています。家の近くを歩いていると、裏道に当たる並木道は日当たりが良いのもあってすでにほぼ葉桜となっていました。

 この開花から花びらが散る速さ、その後の新芽が出てくる変わり身の様子が桜の桜たるゆえんで、人々があわただしく動く年度の変わり目と重なる様が何か心に響くものがあるのではないでしょうか。卒業や退職などによる別れと、新たな出会いとなる入学や入社と言った喧騒は一瞬で、ややもすれば新しい環境に慣れてしまうのが人間ですよね。
 ソメイヨシノの好かれる理由は花びらの色合いにもあるかもしれません。これほど淡い色の花はあまりないでしょう。それも優しいピンク色が基調なので、風にたなびくさまは白色にも見えたり、日差しが増してきた光がよく当たってなかなか言葉にするのが難しい情景ですね。

 若い頃は仕事がそうであるように、なんでも言葉にすべきで、ドキュメント化することが正でしたが、歳を重ねると言葉にならないことは世の中に沢山あって、そういう物事こそが人間にとって最も大切であったり、難しかったり、学ぶべきものであったり、喜びであるんですね。人間関係なんてマニュアルはありませんし、その難しさだからこそ、正解もないのであって、個々人のやり方が全てであったりします。

 正解を負うのではなく、その時々でよいと思うやり方を試して、うまくいったと思えば続けるし、誰かからアドバイスをもらったり・・・

 桜は美しいだけでなく、その散際の切なさやかすかな甘酸っぱいような花の香に得も言われぬ情緒があって、やっぱり春が来たなとうれしくなりますね。

 我が家のベランダには諸行無常のなれの果てで、10鉢以上のバラの鉢があります。数年前に薔薇の優美な姿に魅了されて一気に買い集めましたが、手入れはそこそこやるんですが、病気とカビにすぐにやられてしまって全滅してしましました。

 今は、その後に買った4、5株を昨年の夏か秋に植えたものです。秋口に数輪の花を楽しんでからは、冬場特に手を入れることなく、水やりだけは週に一度程度しっかりと。肥料も固形物を3月中旬にあげまさいたが、ここ最近は新芽の気負いよく芽吹く様子に春の到来を感じていました。

 数日前から黄色からオレンジにかかるような濃い花色のバラが一輪咲き始めました。直径は5cm程度で中ぐらいの大きさでしょうか。品種によって香りは様々で、むしろほぼないものも結構あります。この花も香りはあまりありませんが、かなりの早咲き。少しフライング気味なぐらいです。なぜ1月ぐらい早く咲いたのでしょうか?少し見栄っ張りで我慢が聞かない性分なのか、急に暖かくなっておっちょこちょいに咲いてしまったのか。

 花にも感情があるかはわかりませんが、個性があるように思います。ゴールデンウィーク後に関東の薔薇は咲き始めるので、それまでは赤子の手の様な柔らかい赤い新芽を楽しんで観察したいものです。

 1年は1月から始まるカレンダーと、4月から始まる年度の2つがありますが、やはり春、4月からのスタートがすがすがしく、気持ちよいですね。