阿川さんの結婚はちょっとしたニュースとなりましたね。
結婚できない、結婚しないと言い続けたエッセイストでありテレビ司会者として有名な方です。お話を聞くと、女性としてさっぱりあっけらかんな印象が好印象な方です。

 いつも笑顔で、高笑いしながら、政治家や経済界の大物と呼ばれるような方々と、へりくだることなく明るく、穏やかに会話膨らませる方で、これは経験による技術でもあるでしょうし、阿川さんの素養でもあると思います。人との会話を楽しく引き出すことが出来る方なんでしょうね。
 年齢は63で、自由業者とはいえ、一つの定年と言う年齢は超えた方です。お相手も大学の元教授と言うことで、教養や知性と言ったイメージのお方でしょうか。高齢となれば、相手の職業や経済力以外のものに惹かれる、特にこの年齢となれば、相手の性格そのものと向き合う時間が増えるので、価値観や性格がよく合う夫婦なんだろうなと想像します。

 夫婦とは難しいです。なぜこの相手なのかと思うことは減っていくにつれて、逆に、なぜ私なんだろうと自信を失うことが増えてきました。自分のふがいなさや至らないところをして、なぜこんな私を選んでくれたのだろうか、申し訳ないなと。夫婦は助け合うものだといいますが、どこまで、いつまで助け合うのかを考えることもあります。

 離婚も当たり前の時代ですが、どうしても相性の悪い相手であれば違う道を歩くということの方が幸せであることも事実です。そういう決断をしている人も沢山いるはずです。価値観の一致や相手の魅力がなくなった時にも一緒にいるものなのだろうか、と時々思います。

 一方で夫婦も家族も大きな縁で結ばれたもので、大きな人生の流れの中で出会ったものを簡単に、一時的な思い込みだけで良し悪しの判断が出来ないのも一理あります。お互いが幸せだるため、穏やかに過ごすため、家に帰った時に落ち着いた気持ちになることが出来るのであれば、それが幸せなんだと思います。

 相手に求めることではなく、その状況を幸せである、恵まれていると感じられるかは自分自身の心のありようです。とわいえ、喧嘩するとそんな事も忘れて、言い争ってしまった後に、後悔の念が大きくなりますね。修行でしょうか?

 阿川さんはこれからの数十年をどのぐらいの距離感で過ごすのかなと勝手に想像してしまいます。子供がいないので、穏やかな日々が10年は続くのでしょうか。その後は介護や病気もあるでしょうし、その時も心暖かく寄り添える関係が続くのでしょうか。ワイドショー的に気になるところですが、とにもかくにも、若い夫婦のようなギラギラとした幸せを求めるわけでは無いでしょうから、どのような関係となるのかちょっとのぞき見してみたくなるような、気になるカップルですね。

 まさに今の時代を象徴するような、男女の在り方のようですが、時代と共に夫婦の在り方も変わるんだなと考えさせられるニュースでした。